市場の「セール期間」、クジラは何を蓄えているのか

巨鯨の買い集めは必ずしも価格上昇を意味せず、後の売り圧力となる可能性もあります。必ずDYOR（ご自身で調査を行い）、慎重にコピー取引し、ポジション管理を厳格に行ってください。

記事著者・出典：著者：Bitpush編集部

過去1ヶ月間、ビットコインはほとんどの時間を8万～9万ドル付近で激しく変動し、アルトコインは一般的に15%～40%の調整となりました。しかし、これはまさに巨鯨たちにとって最も快適な「密かに買い増しする」タイミングでした。Santimentなどが追跡するオンチェーン大口リアルタイム監視データによると、巨鯨たちは以下のセクターで密かにポジションを構築しており、一部の銘柄では2025年の新高値となるほどの積み増し強度を示しています。

1. 決済／クロスボーダー決済セクター：XRPが巨鯨の最愛銘柄に

SECとRippleの和解成立に伴い、XRP ETFも期待から現実となり、巨鯨の積み増し行動をさらに刺激しました。過去30日間、XRPは全アルトコイン中で巨鯨純流入が最も顕著な銘柄です：

1億～10億枚のXRPを保有するアドレスが9.7億枚純増

10億枚以上を保有するアドレスが1.5億枚純増

両者合計で24億ドル超の流入

取引所のXRP残高は継続的に減少し、2023年以来の最安値を記録

2. 伝統的Layer 1：ADAの逆風積み増し

Cardano（ADA）は11月24日～12月4日の12日間、極めて珍しい「巨鯨のローテーション買い」が発生：

最大保有ウォレット（10億枚超保有）は11月24日から買い増しを開始し、現在までに1.3億枚ADAを追加

1,000万～1億枚保有のウォレットも11月26日から1.5億枚の買い増し

この2グループはいずれも数日間で純増を実現しており、ADA価格が直近安値に近いにも関わらず、大口の信頼感は強い

巨鯨の平均取得価格は低く、もし0.43ドルを突破すれば0.52ドルまでの上昇が期待されるが、0.38ドルまで下落すると上昇基調が弱まり、反転シグナルが無効化される可能性も

3. DeFiブルーチップ：UNIとAAVEが同時に買い集められる

UNI：過去1週間で巨鯨が約80万枚（約500万ドル相当）を新規取得。フィー・スイッチ投票通過後、上位100アドレスの保有量は898万UNIとなり、強い吸収傾向を示す一方で、取引所の供給量は減り続けている。

AAVE：過去30日で巨鯨の新規保有が5万枚超、総保有量は398万枚のATH（過去最高）に到達。

共通点：TVLの回復+実際の収入（手数料）の増加が始まり、巨鯨が先回りでポジション構築。

4. Memeコイン：全体調整中、個別銘柄は巨鯨が「安値拾い」

主な動き：

FARTCOIN：単一アドレスが24時間で3,243万枚（1,070万ドル）を買い集め

PIPPIN：24時間で巨鯨が4,045万枚（728万ドル）を持ち出し

PEPE：過去30日で巨鯨保有が1.36%増加、累計1,000万枚超。いずれにせよ、短期資金＋古参資金の流入で流動性枯渇後に暴騰する可能性あり。

5. AI＋データセクター：ENAとTIAが最も人気

ENA（Ethena）：過去7日で巨鯨保有が2.84%増加、トップ100アドレスで5,000万枚超を新規取得

TIA（Celestia）：取引所供給が5%減少、ステーキング比率・TVLともに過去最高

AIナラティブ＋モジュラー化ナラティブの重なりで、今シーズンの高確度長期セクターの一つとなる

6. ストレージセクター：FILとICP

11月下旬からFILとICPの巨鯨アドレスで同時に大口の取引所流出が見られ、アクティブアドレス数とTVLも同時に回復。AI大規模モデルによる分散型ストレージ需要が実現しつつある。

FIL：過去30日で巨鯨の保有増加は10万枚超、総額約5,000万ドル相当。取引所供給は15%減

ICP：オンチェーンアクティブアドレスが30%増、巨鯨が取引所から5万枚超を流出。TVLは1.2億ドルまで回復

まとめ

巨鯨の現在の戦略ロジック：

調整は買い増しの好機、価格下落時ほど買い、短期価格はほぼ無視

「実収入」または「政策による恩恵の確実性」のあるセクターを優先

Memeコインは依然としてハイリスク・ハイリターンの「宝くじ枠」

長期主義セクター（AI、モジュラー化、ストレージ、プライバシー）はすでに巨鯨によって2～3四半期先回りしてポジション構築済み

リスク警告：巨鯨の買い集めは必ずしも価格上昇を意味せず、後の売り圧力となる可能性もあります。必ずDYOR（ご自身で調査を行い）、慎重にコピー取引し、ポジション管理を厳格に行ってください。