T. Rowe Priceは、資産運用残高の増加にもかかわらず、経費の急増により2025年第4四半期に逆風に直面

T.ロウ・プライス・グループ株式会社は、2025年第4四半期の業績を発表し、調整後一株当たり利益は2.44ドルとなり、ザックスのコンセンサス予想の2.47ドルをわずかに下回った。一方で、純利益は前年同期比15.1%増と堅調に推移した。市場はこの結果に迅速に反応し、株価は早期取引で約6.4%下落したが、全取引セッションを通じて投資家のセンチメントの全体像を把握する必要がある。利益の未達は、運営コストの上昇によるもので、他の事業分野の利益増加にもかかわらず、収益性に大きな圧迫をもたらした。

費用圧力が短期的な結果に影響を与えた一方で、いくつかの好材料も浮上した。投資アドバイザリー料の増加や資本配分の決定による収入が重要な支えとなった。さらに、四半期を通じて運用資産残高(AUM)の堅調な成長は、顧客資産管理における同社の中核的強みを再確認させた。GAAP基準で一時的な項目を考慮すると、純利益は4億4530万ドルに達し、前年同期比1.2%のわずかな増加となった。

売上高の成長はコンセンサスを上回るも、費用管理は依然課題

T.ロウ・プライスは2025年第4四半期において、純収益が前年同期比6%増の19億3000万ドルとなり、ザックスの予想の19億ドルを上回った。通年では、2025年の純収益は73億1000万ドルとなり、前年比3.1%増加し、予想の73億ドルも超えた。

売上拡大は、投資アドバイザリー料の4.2%増(17億4000万ドル)によって支えられた。加えて、資本配分に基づく収入は、前年同期の520万ドルの損失から大きく改善し、4080万ドルのプラスに転じたことが、コスト増加を相殺する重要な要因となった。

しかしながら、総営業費用は前年同期比16.5%増の14億6000万ドルに膨らんだ。調整後の営業費用は12億5000万ドルで、こちらは2.2%の緩やかな増加にとどまった。この差異は、一時的な費用が増加の一因となっていることを示唆しており、持続的な収益性の観点からは懸念材料となる。

2025年の通年調整後一株当たり利益は9.72ドルで、コンセンサスの9.75ドルにはわずかに届かなかったが、前年比4.2%の成長を示した。年間純利益は21億ドルとなり、2024年からほぼ1%減少した。これは、四半期ごとの結果に見られる圧力を反映している。

運用資産残高は新高値を更新、市場の好調が追い風に

同社のAUMは、2025年12月31日時点で1.77兆ドルに達し、前年同期比10.5%増加した。この拡大は、市場の上昇と収益の増加(第4四半期だけで339億ドル)によるものだ。ただし、純キャッシュアウトフローは255億ドルと、これらの増加を部分的に相殺しており、顧客の活動はまちまちだったことを示している。

この大規模なAUMの増加は、T.ロウ・プライスの資産運用業界における競争力を示すとともに、今後の手数料収入の基盤となる。2025年末時点での現金および現金同等物は338億ドルに達し、前年の265億ドルから増加しており、戦略的投資や株主還元を支える堅実な流動性を維持している。

配当・株式買戻しによる資本還元は継続

T.ロウ・プライスは2025年第4四半期に、普通株配当と株式買戻しを通じて4億2600万ドルの資本還元を実施した。これは、短期的な利益圧力にもかかわらず、長期的な成長見通しに自信を持つ経営陣の姿勢を示している。

競合他社との比較と今後の展望

広範な資産運用業界の中で、T.ロウ・プライスの結果は一部で好調といえる一方、他の競合と比べるとまちまちの状況だ。インヴェスコは第4四半期に調整後一株利益0.62ドルを達成し、コンセンサスの0.57ドルを上回り、前年比19.2%増と好調だった。収益増と記録的なAUM拡大が牽引した。一方、SEIインベストメンツも1.38ドルの利益を出し、予想の1.34ドルを上回り、16%の増加を示した。こちらも収益とAUMの増加が支えたが、両社とも運営費の高騰に直面している。

展望:成長要因と継続的な課題

T.ロウ・プライスの基盤は堅固であり、AUMの拡大、販売チャネルの拡充、戦略的買収や商品革新が長期的な成長を支えている。バランスの取れたファンド運用とアドバイザリーサービスは、機関投資家や個人投資家の双方から高く評価されている。

一方で、構造的な逆風も存在する。費用基盤の高止まりと投資アドバイザリー料への依存度の高さは、競争激しい市場での収益性圧迫要因となる。さらに、手数料圧縮や顧客の嗜好変化といった業界全体の環境変化も、短期的な勢いに影響を与えている。

現在、同社のザックス・ランクは#3(ホールド)であり、これらの相反する動きが反映されている。T.ロウ・プライスは、流動性の高さと資本管理の規律を活かし、市場の不確実性を乗り越えつつ、株主への還元を維持し、長期的な価値創造に向けて堅実に進む方針だ。

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