この業界で十年以上も這い上がってきて、そのうち五年はフルタイムのプロトレーダーだった。振り返ってみれば、最も深い教訓はどのコインが何倍になったとか、どの百倍プロジェクトを逃したとかではなく、素朴な道理を理解したことだ：規律こそが真の守りの護符である。

入場した当初は、他の多くの新人と同じように、さまざまなテクニカル指標を研究し、オンチェーンデータを迷信し、市場の秘密兵器を見つけることに夢中になった。しかし、市場は理屈を通さない。直接現金で教えてくる——ここでは、経験の方が理論よりも役立つことが多い。

**心態が一分でも悪いと、全てを失う局面**

暗号通貨界には何も不足していない。ただ、忍耐力が不足しているだけだ。毎日、新人たちが一夜にして富を築こうと考えているのを目にするが、結果はどうか？市場に叩きのめされる。これは常態であり、偶然ではない。

最も恐ろしいのは、ここで二つの妖怪——FOMOとFUD、すなわち「逃すのが怖い」と「恐怖」がいることだ。チャートが急騰すると追いかけ、悪いニュースを聞くと恐れて損切りする。私はこの劇を何度も目の当たりにしてきた：あるメディアは「米国証券取引委員会がイーサリアムが証券かどうかを調査する会議を開く」と伝えたが、その後それは全くのデマだった。しかし、そのたった一つの偽情報だけで、多くの人が売りに走った。市場はこうして人を振り回すのが好きだ。

どうすればいいか？実はとてもシンプル——自分なりの取引フレームワークを構築し、それを徹底的に実行し続けることだ。突発的なニュースに惑わされてはいけない。古い格言に、「他人が臆病なときに欲を持ち、他人が欲張っているときに冷静でいろ」とある。これが特にこの業界では重要だ。

**まず生き残ること、次に稼ぐこと**

ポジション管理は、あなたがこの市場でどれだけ長く生き残れるかに直結している。長く生きれば生きるほど、稼ぐチャンスも増える。負ける人は皆、ポジションの管理に失敗しているのだ。これが真理だ。

私の習慣はこうだ——レバレッジは常に2倍以内に抑える。相場が不透明なときは？より慎重に、最大レバレッジの10分の1から5分の1だけで試す。例を挙げると、手元に1万Uの資金があり、市場の状況が見えにくいときは0.2倍のレバレッジだけを使う。こうするメリットは何か？たとえ判断を誤っても、死なずに済むし、何度も修正のチャンスがある。

多くの人はこの論理を理解していない。彼らはこれを保守的すぎると感じ、機会損失が大きいと思う。しかし別の角度から考えれば——一度の爆損で資金を失えば、どんな戦略も無意味になる。最後まで生き残り、継続して稼ぎ続けるトレーダーは例外なくポジション管理の達人だ。彼らは稼ぐ速度は速くないかもしれないが、稼ぎ続ける周期は最長だ。

この分野では、規律は束縛ではなく、むしろ最大の自由だ。規律があれば、安定したキャッシュフローを得られ、各サイクルで次のチャンスを見逃さずに済む。規律のない者は？早々に排除されている。