リップルが「ワンストップ」金融インフラ構想を公開、40億ドルのエコシステム投資で重要な布石

出典：BlockMedia 原題：リップル、「デジタル資産のすべてを提供」… 40億ドル投資で「ワンストップインフラ」構築 原文リンク：

リップル(Ripple)は、バーチャル資産インフラ市場の「ワンストップショップ(One-Stop Shop)」となるという野心的な青写真を公開しました。

最新の報道によると、リップルは公式ブログを通じて、過去数年にわたりエコシステム拡大のために約40億ドルを投資し、2025年を区切りとして金融インフラの統合を完了する計画を発表しました。

「価値の流れのすべてのパイプを掌握」

リップルは、コアビジョンとして「情報がインターネットを自由に流れるように、価値(Value)も自由に流れるべきだ」と強調しています。この目標を実現するため、リップルは今年4件の重要な企業買収を行い、積極的な成長を見せています。

リップルは「買収した企業の一部はリップルペイメント(Ripple Payments)に直接統合され、より多くの通貨や機能を提供する統一された環境を構築します。他の企業は独立して運営を続けながらも、共有インフラの恩恵を受けることができます」と述べています。これは、リップルが世界的な価値移動の背後にあるすべての金融パイプ(plumbing)を主導しようとしている意図と解釈されています。

さらにリップルは「現代の企業はリアルタイムで運営されているが、金融インフラは依然として過去に留まっている」と指摘し、統合ソリューションにより企業の資金管理と流動性をデジタル時代にふさわしいレベルに引き上げると強調しました。

4つの主要買収企業とその役割

リップルは「ワンストップショップ」構想実現のために行った主要買収とその役割を具体的に紹介しました。

GTreasuryの買収により、リップルは数兆ドル規模の企業財務(Corporate Finance)市場に事業範囲を拡大しました。リップルによれば、企業財務チームはリップルプライム(Ripple Prime)やリップルペイメントのリアルタイム国際決済ネットワークを活用して、遊休資本を即座に移動させ、新たな成長機会を創出できます。

2億ドルで買収したRailは、リップルペイメントを市場で最も包括的なステーブルコイン決済ソリューションにします。リップルはコンプライアンスフレームワークのもと、法定通貨と暗号資産を接続し、企業のコスト削減と資金流動スピードの向上を支援します。

Palisadeはリップルのコアプロダクト戦略の一つであるカストディ(資産保管)ユースケースで重要な役割を担います。特にPalisadeの「ウォレット・アズ・ア・サービス(Wallet-as-a-Service, WaaS)」技術は、高頻度取引を行う銀行や金融機関にとってリップルカストディの魅力をさらに高めます。

Hidden Roadの買収は流動性および執行レイヤーの最後のピースであり、同社はリップルプライム(Ripple Prime)へと再編されました。機関投資家向けのプライムブローカー、決済、ファイナンス機能を提供し、顧客はXRPやRLUSDなど主要な暗号資産のOTC現物取引を実行できます。

リップルはさらに「Palisadeが資産を保管し、Railが資産を移動させ、ブローカレッジ事業がこれらの資産を効率的に取引・責任を持って融通し、規制されたチャネルを通じてアクセスできるようにする」と付け加えました。