今朝、イーサリアムが3,200ドルを突破した直後、日本から利上げシグナルが伝わり、世界中の資金フローの動向が一気に緊張感を増しました。現在ETH価格は3,190付近を推移しており、本日の高値からすでに約50ポイント下落しています。今回の調整は果たして買い場なのか、それとも新たな下落トレンドの始まりなのか？

**ニュース面での両面性**

良いニュースとしては、イーサリアムのFusakaアップグレードが本日未明に正式リリースされました。これは2025年の2度目の大型ネットワークアップグレードで、ブロックのガスリミットが6,000万に引き上げられると同時に、Layer2の取引コストが40%-60%低下します。この変更は小さなものではなく、オンチェーン処理能力の向上は長期的に見てエコシステム拡大に確実な追い風となります。

一方で、懸念材料も浮上しています。日本銀行の総裁が「中立金利の正確な判断は難しい」としつつも、名目金利のさらなる引き上げを示唆しました。日本の10年国債利回りは2007年以来の最高水準に急騰しています。これは何を意味するのか？資金が債券市場にリスク回避で戻り、リスク資産の流動性が圧迫される可能性があるということです。

**テクニカルチャートからのシグナル**

4時間足レベルで見ると、全体的にはリバウンドチャネル内にあります。MACD指標はゼロライン下でゴールデンクロスを形成しており、強気のモメンタムが蓄積中です。

ただし、RSI指標はすでに買われすぎの領域に入っており、短期的な調整の確率が高まっています。上値の抵抗線は3,370と3,640の2つに注目が必要で、いずれも過去に反発を受けやすいエリアです。

下値のサポートはまず3,100-2,870のレンジ、ここを割り込むと次の重要サポートは2,620付近となります。現状、出来高を伴った上昇は確かにポジティブなシグナルですが、マクロ環境で流動性が絞られ続けるなら、このリバウンドが「ダマシ上げ」に終わる可能性もあります。ここが今、最も警戒すべきポイントです。