ラリー・フィンクが「ビットコインについて完全に間違っていた」と言い出したのは、価格が50%下落したのを見てからだ。典型的なパターンだよね？でも待って—もしかしたら彼は最初の評価のほうが正しかったのかもしれない。

考えてみてほしい。伝統的な金融界の大物たちが、大きな調整のたびに発言を変える時、そもそも彼らが本当に信じていたのは何だったのか疑問に思わざるを得ない。ある瞬間までは懐疑的で、次の瞬間にはチャートがボラティリティ資産らしい動きをしただけで突然“信者”になる。

本当の問題は、彼が意見を変えたかどうかじゃない。最初の懐疑心のほうが、今の熱狂よりも理にかなっていたんじゃないかということだ。時には、最初の直感のほうが、みんなが群がった後の都合の良い方向転換よりも本質を突いていることがある。

マーケットの下落って、人々に「気づき」をもたらす不思議な力がある。でも、その「気づき」って、実は都合のいいストーリーに合わせてタイミングを計っているだけなのかもしれない。次にウォール街のレジェンドが「仮想通貨について間違っていた」と認めた時には、ちょっと考えてみてほしい。