Solanaの「財務戦略」が本気を出した——Multicoinが$1.65B投資ラウンドにオールイン

ウォール街がSolanaNFTに注目する中、生態系の「大口ウォレット」企業Forward Industriesが動いた。先日発表された$1.65Bのシリーズ投資ラウンドには、Galaxy Digital、Jump Cryptoなど名だたるVCが100M以上を約束。その中でも異彩を放つのがMulticoin Capital——Kyle Samaniが会長兼任し、個人資金で$25Mを上乗せした。

なぜこんなに力が入る？

Multicoinの「Solana推し」は筋金入りだ。2018年の初期ラウンド（$0.04/トークン）から参入し、その後も投資を重ね、現在の含み益は5000倍超。Pyth、Jito、io.netなど主要プロトコルにも次々投資してきた。つまり、生態系全体で「稼ぎ続けている」立場だ。

Forward Industriesの強みは3つ：

1. 割安SOL調達 ──2018年からのネットワーク資産で、ディスカウント価格でSOL確保が可能
2. アービトラージ機会 ──伝統金融とDeFi間の資金コスト差を利用した運用
3. 生態系の信用 ──主要プロトコルとの協力でさらに流動性確保

目標は明確：SOL/株を増やす。これはDAT（Crypto Treasury）ナラティブが2025年のホットテーマになることの証左でもある。

ただし気になる点も。Multicoinの投資発表ペースが落ちてる（今年上半期は6件のみ）。強気に見えながら、実は資金配置を戦略的に絞ってるのかもしれない。Forward Industriesへの集中投下は、Solana生態への最終賭けなのか、それとも単なる収益化戦略なのか——市場の解釈が分かれるところだ。