ビットコイン11万ドル割れ、市場は本当にベアマーケット入りか？

先週のフラッシュクラッシュから数日。BTCは116,000ドルから104,500ドルまで急落、一時102,000ドルの安値に接近した。ETH（3,706ドル）、SOL（175ドル）も巻き込まれ、アルトコイン全体が軒並み下げ。

オンチェーン悲鳴：24時間で11.89億ドル清算

Coinglassが暴露した数字が全てを物語る。直近24時間でロングポジションの清算額だけで9.35億ドル。その中でもHyperliquidのETH-USD単一ポジション清算が2,042万ドルに達した。恐怖指数は22まで低下し、市場は極度のパニック状態に。

現物ETF逆流：機関投資家の撤退が加速

米国BTC現物ETFはここ1週間で大規模な純流出。10月14日の1.0258億ドル純流入を除き、ほぼ毎日流出を記録。最大流出日（10月1日）は5.36億ドル超で、8月以降の新低水準に。ETH現物ETFもさらに悲惨で、10月13日の純流出は4.28億ドル超。機関マネーが本気で逃げている。

業界の重鎮も弱気へ転向

BitMine会長Tom Leeですら「このバブルはすでに崩壊した」と発言。DeFiance Capitalの創業者Arthurも「暗号業界全体を大きく後退させた」と怒りをぶちまけた。かつてのDAT（暗号資産トレジャリー）ブームも今は跡形もない。

マクロ環境も逆風：銀行不安が連鎖

米国の地方銀行2行の不良ローン問題が引き金に。僅か1日で米大手銀行74社の時価総額が1,000億ドル以上消失。「とりあえず売却」の心理が全市場に蔓延し、株式から暗号資産まで一緒に叩き売られた。

では、ベアマーケット確定か？

専門家の見方は分かれている。Placeholder VCのChris Burniskeは悲観的で、「BTCが100,000ドル割れ、75,000ドル以下まで下がれば再び買うかもしれない」と発言。一方Arete Capitalは「底形成には40～60日必要で、11月中旬に建設的な結果が見えるはず」と希望的観測。

glassnodeの技術分析では、BTCは365日移動平均線（99,900ドル）の上にいる。この水準を割れば、さらに深い調整リスクが待つ。