3分間、たった3分間で、アカウント残高は5万Uから目を背けたくなるゼロの数字列に変わった。

爆損する直前の数秒間を今でも覚えている。指は決済ボタンの上に浮かび、「ここで諦めて退場するべきか」と迷っていた。結局、「もう少し待てば反転するかも」という淡い期待にすがってしまった。結果はどうなったか？相場は狂ったように一直線に上昇し、50%の上昇幅で一気に埋められてしまった。

話は先週に遡る。あるプロジェクトMMTがずっと横ばいで動いていて、ある取引所が突然出金に関する告知を出した。コメント欄は批判の嵐。これは明らかな悪材料だと判断し、即座にショートを仕掛け、20%の損切りもきちんと設定していた。

理論上、たとえ方向を間違えても損失はその程度で済むはずだった。しかし実際に価格が損切りラインに近づいた時、心が揺らいだ。「もう少し様子を見るか？今切ると損失が大きすぎる」と。そんな考えが頭をよぎり、自分で損切り設定を外してしまった。

その後の展開は言うまでもない。2倍レバレッジでは、あのわずかな証拠金は急騰に耐えきれなかった。システムからロスカット通知が出た瞬間、体が完全に固まってしまった。

5万U——この業界で半年は生きられる元手が、たった一度の「もう少し待とう」で完全にゼロ。皮肉なのは、損切りをきちんと守っていれば、資金の8割は残せていたということだ。

時に、市場が人に教えるやり方は、どんな教材よりも直接的だ。