2025年必見のLayer-1パブリックチェーン：真の「インフラ」は誰か？

公チェーンと言えば、多くの人はETHやBTCしか知らないが、実はこの2年で実力派が多数登場している。今日は時価総額・TVL・成長ポテンシャルの3つの観点から、注目すべき15のLayer-1プロジェクトを紹介する。

Layer-1とは？

簡単に言えば、Layer-1は最下層のメインチェーン——取引は最終的にここで確定し、資産もここで決済される。Layer-2のように他のチェーンに依存することなく、Layer-1は独立しており、独自のコンセンサスメカニズムとセキュリティモデルを持つ。

Layer-1の主な強み

1. 独立性が高い — 他のシステムに依存せず、取引やスマートコントラクトが自律的に実行される

2. セキュリティが高い — 単一障害点のリスクがなく、データはチェーン上に永久に記録され改ざん不可

3. エコシステムが活発 — ネイティブトークンがネットワーク内で実際の用途を持つ（ガス支払い・ガバナンス参加・ステーキング）

4. ネットワーク効果が顕著 — ユーザーが多いほど価値が高まり、開発者が多いほどアプリが豊富になる

注目すべき15のLayer-1プロジェクト

🚀 爆騰モンスター

Sei：+6000% | 時価総額1.37億ドル | TVL 2700万 DeFiに特化した高速チェーンで、オーダーブックエンジンを内蔵しDEXの遅延を最適化。エコシステムファンドは1.2億ドル、アジア市場の開拓に重点。今回の高騰は、特化型チェーンへの市場の評価が高まっていることを示している。

ZetaChain：+133% | 時価総額3.25億ドル | TVL 325万 真の「オムニチェーン」——どんな公チェーンとも接続可能で、相手のアーキテクチャに依存しない。テストネットは100カ国以上・1000万以上のアクティブユーザー、630万件超のクロスチェーントランザクションを記録。今後の成長が楽しみ。

Kaspa：+257% | 時価総額27億ドル | TVLデータなし GHOSTDAGコンセンサスメカニズム採用で、高速なブロック生成と確定を実現。GoLangからRustへの移行でトランザクションスループットが大幅増、KAS価格は昨年1800%高騰。技術進化が成長を牽引。

💰 時価総額の巨頭

Bitcoin：+108% | 時価総額1.2兆ドル | TVL 11億 説明不要、デジタルゴールドとしての地位は揺るがない。2023年のOrdinalsでNFT鋳造が解禁され、ORDIやSATSなどのインスクリプションでBTCエコシステムが活性化。Layer-2（Stacks等）でBTCのスマートコントラクト上限にも挑戦。

Ethereum：+47% | 時価総額3710億 | TVL 490億 最大の開発者コミュニティ、3000以上のアクティブdApp、時価総額・TVLともにNo.1。Layer-2（ロールアップ）も成熟し、2024年もスケーラビリティ最適化が主なテーマ。

BNB Chain：+64% | 時価総額820億 | TVL 52億 バイナンス由来の取引所流量の恩恵あり。1300以上のdApp、ETHに比べトランザクション速度とコストで有利。2024年はLayer-2統合とクロスチェーンブリッジの加速が期待される。

🎯 エコシステムスター

Solana：+464% | 時価総額610億 | TVL 34.6億 高スループット&低コストの代表。Proof of Historyコンセンサスで極めて高いTPSを実現。今回の成長はミームコインブーム、Marinade/Jito等の高品質DeFi、STEPN等のアプリが牽引。GoogleやAWSのノードサポートも分散化を強化。

Avalanche：+83% | 時価総額134億 | TVL 15億 サブネットモデルが特徴で、コンセンサスやルールのカスタマイズが可能。2023年はASC-20インスクリプションでガス手数料を大量吸収（5日で1380万ドル）、1日取引数も230万件超で新記録。JP Morganとの提携も好材料。

Polkadot：-0.39% | 時価総額96億 | TVL 2.3億 マルチチェーン接続の先駆け、IBCプロトコルで異なるチェーン間の信頼的相互運用を実現。パラチェーンとリレーチェーン設計も新鮮。Polkadot 2.0でスケーラビリティとガバナンスの進化を約束。ステーキング需要49%増でコミュニティも強気。

The Open Network(TON)：+169% | 時価総額219億 | TVL 1.45億 Telegramを背景に2億以上のユーザーベース。2024年はTelegram広告収益の50%をチャンネル主へTONで分配——現実的な利用シーン。TelegramがIPOすればTONの将来性はさらに拡大。

📈 新星プロジェクト

Aptos：-27% | 時価総額38億 | TVL 3.42億 Move言語+並列実行エンジンでセキュリティとTPSを強化。Tiger GlobalやPayPal Venturesの支援、400万ドル超の資金調達、Sushi・Coinbase Pay・Microsoftとの提携で応用拡大中。

Sui：-73% | 時価総額15.4億 | TVL 5.57億 価格は下落したが、エコシステムは拡大中——zkLoginでプライバシー体験を向上、1日取引量は6580万件突破。Turbos DEXのTurboStarインキュベーターも新規プロジェクト育成。基盤技術は優秀。

Internet Computer：+112% | 時価総額57億 | TVL 8800万 壮大なビジョン——インターネットを再発明し分散化へ。チェーン上で完全なシステムを稼働、Websocketリアルタイムアプリもサポートし、Web2.0 APIも直接呼び出せる。Bitcoinとも深く連携。エコシステムにはSNSやNFTプラットフォームも拡大中、今後に期待。

🔗 エコシステムアグリゲーター

Cosmos：-36% | 時価総額31億 | TVL 1250万 IBC（Inter-Blockchain Communication）技術で各チェーンが主権を保ちながら相互運用。Interchain Securityで小規模チェーンの安全性も向上。Liquid StakingやNFTモジュールで機能拡張。dYdXやNobleのUSDC統合で、大型アプリもCosmosを選択。

Kava：-30% | 時価総額7.04億 | TVL 1.93億 独特の「Co-Chain」設計——Cosmos SDKエコシステムかつEVM互換レイヤーを持つ。ネイティブUSDXステーブルコイン、KAVA供給量改革、3億ドルのコミュニティトレジャリーでリスク低減。ユーザー数は少ないが成長は速い。

Layer-1 vs Layer-2：どちらが勝つ？

これはゼロサムではなく、共生関係：

• Layer-1は基盤 — 最終的なセキュリティと分散性を提供
• Layer-2は加速器 — ロールアップなどでガス代を削減し速度向上、だが最終決済はLayer-1
• 将来は協調 — L1のシャーディングとL2のzkロールアップが相乗効果でスケーラビリティの三角形問題を解決

どう選ぶ？

あなたのニーズ次第：

安全性と大型エコシステム重視？ → BTC、ETH

高速&低コスト重視？ → Solana、Avalanche

クロスチェーン重視？ → Cosmos、ZetaChain、Polkadot

DeFi特化チェーン？ → Sei

新しいチャンス？ → Kaspa、TON、Aptos（リスクも高い）

2025年はLayer-1競争がさらに激化するだろうが、これはエコシステムにとって良いこと——技術進化が速まり、アプリが増え、ユーザー体験も向上する。