NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、個人で「投資」を始めやすい仕組みが整ってきました。しかし、投資というと難しそう、損をするのでは…と気後れする人もまだまだ多いのでは。
そこで、6年間で1000万円を貯めた経験を持ち、「時短節約家」として、ブログだけでなくさまざまなメディアでも活躍するくぅちゃんが今実践している投資術を公開。守るべきポイントや心構えについてうかがいます。
●くぅちゃんプロフィール●
浪費家の看護師が結婚を機に「時短節約家」に転身。家計の無駄を省き、家を片づけ、お金の勉強をしたら6年間で1000万円の貯蓄を達成。Instagram、YouTubeなどのSNSで節約術などを発信中。夫、二人の息子と4人暮らし。Instagramのフォロワー14.3万人。
【ポイ活】「時短節約家」くぅちゃんが語る、無理せず貯める「ポイ活」の極意とは?
――節約生活の中で「お金を増やす」ことを意識されるようになったとお伺いしました。今、行っている投資は?
老後資金のためにNISAとiDeCoの制度を活用して投資信託に投資しています。あとは国内株式(個別銘柄)を少し、ですね。NISAは4年くらい前からで、つみたてNISA(旧制度)の頃から始めました。
――NISAをやってみようと思ったきっかけは何ですか?
私は、先にiDeCoでの投資から始めたんですよ。フリーランスになった時に税金の高さに驚きまして、どうやって節税するか考えていたときにiDeCoは積み立てた分の全額を所得控除の対象にできることなど、節税効果が高いことを知って資産運用を始めたんです。それからしばらくして「こんな感じだったら、NISA制度も活用できるかも?」と思い、NISA口座を開設しました。
――今、iDeCoとNISAはそれぞれ月にどのくらい入金し、どんなものを選択していますか?
iDeCoは2万3000円で、NISAは月7万円ちょっとです。NISAについて、以前は5万円でしたが、最近2万円ほど増やしました。どちらも全世界株式型の投資信託と、米国の代表的な指数であるS&P500に連動することを目標とした投資信託を選択しています。
――その2銘柄に決めた理由は?
人気ランキング等を参考にしながら、投資先の地域などを確認して投資しました。また、米国株の比率が高いものなので、アメリカが景気後退するということは日本にも影響があるのでは…と思うんですよね。その場合は致し方ないかな、と。私が投資・資産運用を始めてからも何回か暴落を経験しましたが、今のところは増えているので、投資しておいて良かったと思っています。
――暴落時は動揺しませんでしたか?
株価が下がっている時は見ないようにしています。基本的には「老後に使う」ためのものとして貯めているので、ここは落ち着こうと。短期で売ったところで意味はないですし。
――NISAは「ポイ活」に活用していますか?
しています!証券会社によってはクレジットカードでの積立ができるので、これからNISAを始めようという人はぜひ経済圏を寄せることを意識してください。まずは何のポイントを貯めたいか決めたら、証券会社とクレジットカードも決まってくるのではないでしょうか。
――国内株式はどんなものを保有していますか?
株主優待目当てで、日本マクドナルドホールディングス(2702)と丸亀製麺などを運営するトリドールホールディングス(3397)を保有しています。この2銘柄に決めたのは「子どもたちが好きでよく訪れるお店だから」なんですよ。特に下の子が丸亀製麺のうどんが大好きで(笑)。それもあり、トリドールホールディングスの株式を購入しました。ちょうど業績が下がったというニュースが報道された時に、株価が下がりそのタイミングで購入しました。しばらくして、そこから株価が上昇したので、いいタイミングで買えたかなと思っています。
――家計の中で、投資金額の割合はどのように決めていますか?
我が家は夫婦で別財布で、それぞれ支払い担当を決めています。私は主に貯金・貯蓄担当なので、私の収入の中で生活費を除き、残せる金額で決めました。
――NISAの金額を増やした理由は?
これまで、6年間で1000万円を貯めた経験があるのですが、投資せずにただ現金で貯めてきたんですね。それを銀行に預けているのはもったいないと思うようになりまして。「お金を働かせたい」と思い、その貯金を切り崩すために投資額を増やしたんです。
株式の配当金の利回りで考えたら、マクドナルドは今0.95%くらい。今銀行の普通預金の金利が最大0.2%なので、銀行に預けるよりも株式投資の配当金の方が長い目で見ると増えているんですよ。株主優待を含めるともっとプラスになると思います。もちろん、何かがあったときのために半年分くらいの生活資金、直近でかかるはずの進学資金など「すぐ使う予定のお金」は現金で確保しておく必要がありますが、将来使うお金を銀行に眠らせておくのはもったいないと思います。
――投資でこれは絶対にやらないと決めていることや、自分に課しているルールはありますか?
短い期間でいっぱい稼げますよ、というような話には乗らないようにしています。そんなうまい話はないと思うので、長く運用できるものを選んでいます。銀行に預けるよりちょっと増えるといいな、くらいの感覚です。
あとこれは先日、私のSNSのフォロワーさんにお話した内容なのですが、2000年頃のマクドナルドのバリューセットは500円、ディズニーランドのワンデーパスポートは5,200円くらいだったんですよ。でもその頃に5,200円を貯めておいて、25年後の今、ディズニーランドに行こうと思っても、もう5,200円では入れません。銀行に預けたお金の価値は、インフレで下がってしまうんです。
お金を銀行に普通預金などに預けていたらインフレにも対応できないし、お金は成長しませんが、投資に回すとお金も一緒に成長します。ディズニーランドのワンデーパスポートは当時5,200円だったものが今では1万円くらいになっています。5,200円を貯金ではなく投資にまわしていたら、増えていた可能性があります。「お金に働いてもらう」ことで経済や企業の成長とともに自分のお金も成長していくと考えると、銀行口座ではなく証券口座にお金を預けた方がいいのではないか、というのが私の考え方です。
――日本でもお金に関することを学ぶ機会があるといいですよね。
投資というと、あまり知らない人にとっては「お金持ちがやるもの」や「怖いもの」といったようなイメージがあったと思います。私も自分自身が投資を始める前は、株は一部の人しか買えないものと思っていましたし、投資信託が何かも全く知りませんでした。
でも勉強してみたら、お金と仲良くなれば私にプラスになることがたくさんあることがわかりました。知らないことを知らないままで終わらせるのではなく、勉強していった方が人生得だと思うんですよ。私もその思いから、FPの資格を取りました。この先の自分の生活がどうなっていくかを想像しながらやると、面白かったり楽しみになったりします。
私なりに、投資をして経験して感じていることは、日々子どもたちにも伝えるようにしています。上の子には高校卒業したらNISAの口座を作って、少しずつでいいから投資を始めるように言おうと思っています。
また、投資だけではなく、生活の中でお金の使い方についても伝えていくようにしています。我が家はお小遣い制にしていて、子どもたちの性格によって使い方はさまざまなのですが、失敗を含めた経験から次の行動につながるようになっていると思います。また、教育費用についても積極的に話して共有するようにしており、上の子には高校受験のときに授業料や塾にかかる費用などもすべて話した上で、学校選びを最終決定しました。様々な経験を通じて、お金の使い方を増やし方を学んでほしいと思っています。
――マネックス証券は「大切なものに投資をしよう」というブランドビジョンを掲げています。くぅちゃんが「大切にしていること」を教えてください。
私は「人生楽しく」がモットーなんです。お金がなくても幸せな人はいますが、あるに越したことはないと思うんですよ。お金があると不安がなくなりますし、老後も楽しく年を取っていきたいですよね。
実は今、ポイ活で貯めたポイントを運用させています。投資を始める前に「どういうものなのかまず試してみよう」と思って始めたのですが、運用益は29.3%でなかなかいいんですよ。このポイント運用を100万円分まで貯めて、「家族で海外旅行に行く」というのが今の目標です!
取材・文/川口有紀
企画・編集/マネクリ編集部(藤村恭子、西條玄香)
撮影/和田咲子
※本インタビューは2025年7月3日に実施しました。
※本内容は、個人の経験に基づく見解であり、当社の意見を表明するものではありません。
※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。
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NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)など、個人で「投資」を始めやすい仕組みが整ってきました。しかし、投資というと難しそう、損をするのでは…と気後れする人もまだまだ多いのでは。
そこで、6年間で1000万円を貯めた経験を持ち、「時短節約家」として、ブログだけでなくさまざまなメディアでも活躍するくぅちゃんが今実践している投資術を公開。守るべきポイントや心構えについてうかがいます。
●くぅちゃんプロフィール●
浪費家の看護師が結婚を機に「時短節約家」に転身。家計の無駄を省き、家を片づけ、お金の勉強をしたら6年間で1000万円の貯蓄を達成。Instagram、YouTubeなどのSNSで節約術などを発信中。夫、二人の息子と4人暮らし。Instagramのフォロワー14.3万人。
「投資もポイ活と連動、下がったときは見ない」がくぅちゃん流
老後資金のためにNISAとiDeCoの制度を活用して投資信託に投資しています。あとは国内株式(個別銘柄)を少し、ですね。NISAは4年くらい前からで、つみたてNISA(旧制度)の頃から始めました。
――NISAをやってみようと思ったきっかけは何ですか?
私は、先にiDeCoでの投資から始めたんですよ。フリーランスになった時に税金の高さに驚きまして、どうやって節税するか考えていたときにiDeCoは積み立てた分の全額を所得控除の対象にできることなど、節税効果が高いことを知って資産運用を始めたんです。それからしばらくして「こんな感じだったら、NISA制度も活用できるかも?」と思い、NISA口座を開設しました。
――今、iDeCoとNISAはそれぞれ月にどのくらい入金し、どんなものを選択していますか?
iDeCoは2万3000円で、NISAは月7万円ちょっとです。NISAについて、以前は5万円でしたが、最近2万円ほど増やしました。どちらも全世界株式型の投資信託と、米国の代表的な指数であるS&P500に連動することを目標とした投資信託を選択しています。
――その2銘柄に決めた理由は?
人気ランキング等を参考にしながら、投資先の地域などを確認して投資しました。また、米国株の比率が高いものなので、アメリカが景気後退するということは日本にも影響があるのでは…と思うんですよね。その場合は致し方ないかな、と。私が投資・資産運用を始めてからも何回か暴落を経験しましたが、今のところは増えているので、投資しておいて良かったと思っています。
――暴落時は動揺しませんでしたか?
株価が下がっている時は見ないようにしています。基本的には「老後に使う」ためのものとして貯めているので、ここは落ち着こうと。短期で売ったところで意味はないですし。
――NISAは「ポイ活」に活用していますか?
しています!証券会社によってはクレジットカードでの積立ができるので、これからNISAを始めようという人はぜひ経済圏を寄せることを意識してください。まずは何のポイントを貯めたいか決めたら、証券会社とクレジットカードも決まってくるのではないでしょうか。
銘柄は「子どもが好きなもの」で選択し株主優待を活用
株主優待目当てで、日本マクドナルドホールディングス(2702)と丸亀製麺などを運営するトリドールホールディングス(3397)を保有しています。この2銘柄に決めたのは「子どもたちが好きでよく訪れるお店だから」なんですよ。特に下の子が丸亀製麺のうどんが大好きで(笑)。それもあり、トリドールホールディングスの株式を購入しました。ちょうど業績が下がったというニュースが報道された時に、株価が下がりそのタイミングで購入しました。しばらくして、そこから株価が上昇したので、いいタイミングで買えたかなと思っています。
――家計の中で、投資金額の割合はどのように決めていますか?
我が家は夫婦で別財布で、それぞれ支払い担当を決めています。私は主に貯金・貯蓄担当なので、私の収入の中で生活費を除き、残せる金額で決めました。
――NISAの金額を増やした理由は?
これまで、6年間で1000万円を貯めた経験があるのですが、投資せずにただ現金で貯めてきたんですね。それを銀行に預けているのはもったいないと思うようになりまして。「お金を働かせたい」と思い、その貯金を切り崩すために投資額を増やしたんです。
株式の配当金の利回りで考えたら、マクドナルドは今0.95%くらい。今銀行の普通預金の金利が最大0.2%なので、銀行に預けるよりも株式投資の配当金の方が長い目で見ると増えているんですよ。株主優待を含めるともっとプラスになると思います。もちろん、何かがあったときのために半年分くらいの生活資金、直近でかかるはずの進学資金など「すぐ使う予定のお金」は現金で確保しておく必要がありますが、将来使うお金を銀行に眠らせておくのはもったいないと思います。
お金の知識を勉強すれば、必ず自分のプラスになる
短い期間でいっぱい稼げますよ、というような話には乗らないようにしています。そんなうまい話はないと思うので、長く運用できるものを選んでいます。銀行に預けるよりちょっと増えるといいな、くらいの感覚です。
あとこれは先日、私のSNSのフォロワーさんにお話した内容なのですが、2000年頃のマクドナルドのバリューセットは500円、ディズニーランドのワンデーパスポートは5,200円くらいだったんですよ。でもその頃に5,200円を貯めておいて、25年後の今、ディズニーランドに行こうと思っても、もう5,200円では入れません。銀行に預けたお金の価値は、インフレで下がってしまうんです。
お金を銀行に普通預金などに預けていたらインフレにも対応できないし、お金は成長しませんが、投資に回すとお金も一緒に成長します。ディズニーランドのワンデーパスポートは当時5,200円だったものが今では1万円くらいになっています。5,200円を貯金ではなく投資にまわしていたら、増えていた可能性があります。「お金に働いてもらう」ことで経済や企業の成長とともに自分のお金も成長していくと考えると、銀行口座ではなく証券口座にお金を預けた方がいいのではないか、というのが私の考え方です。
――日本でもお金に関することを学ぶ機会があるといいですよね。
投資というと、あまり知らない人にとっては「お金持ちがやるもの」や「怖いもの」といったようなイメージがあったと思います。私も自分自身が投資を始める前は、株は一部の人しか買えないものと思っていましたし、投資信託が何かも全く知りませんでした。
でも勉強してみたら、お金と仲良くなれば私にプラスになることがたくさんあることがわかりました。知らないことを知らないままで終わらせるのではなく、勉強していった方が人生得だと思うんですよ。私もその思いから、FPの資格を取りました。この先の自分の生活がどうなっていくかを想像しながらやると、面白かったり楽しみになったりします。
私なりに、投資をして経験して感じていることは、日々子どもたちにも伝えるようにしています。上の子には高校卒業したらNISAの口座を作って、少しずつでいいから投資を始めるように言おうと思っています。
また、投資だけではなく、生活の中でお金の使い方についても伝えていくようにしています。我が家はお小遣い制にしていて、子どもたちの性格によって使い方はさまざまなのですが、失敗を含めた経験から次の行動につながるようになっていると思います。また、教育費用についても積極的に話して共有するようにしており、上の子には高校受験のときに授業料や塾にかかる費用などもすべて話した上で、学校選びを最終決定しました。様々な経験を通じて、お金の使い方を増やし方を学んでほしいと思っています。
――マネックス証券は「大切なものに投資をしよう」というブランドビジョンを掲げています。くぅちゃんが「大切にしていること」を教えてください。
私は「人生楽しく」がモットーなんです。お金がなくても幸せな人はいますが、あるに越したことはないと思うんですよ。お金があると不安がなくなりますし、老後も楽しく年を取っていきたいですよね。
実は今、ポイ活で貯めたポイントを運用させています。投資を始める前に「どういうものなのかまず試してみよう」と思って始めたのですが、運用益は29.3%でなかなかいいんですよ。このポイント運用を100万円分まで貯めて、「家族で海外旅行に行く」というのが今の目標です!
取材・文/川口有紀
企画・編集/マネクリ編集部(藤村恭子、西條玄香)
撮影/和田咲子
※本インタビューは2025年7月3日に実施しました。
※本内容は、個人の経験に基づく見解であり、当社の意見を表明するものではありません。
※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。